うつアスペ会社員と呼ばれて

うつ病とかアスペルガー症候群とかいろいろ

24時間テレビとかいう精神障碍者を爪弾きにした感動ポルノ番組が大嫌いな件について

24時間テレビ。

一度も見たことが無いという人は少ないんじゃないでしょうか。

あなたは24時間テレビ、好きですか?

わたしは嫌いです。

昔は好きでした。なんで好きかというと「ジャニーズがパーソナリティだから」です。番組の内容なんてどうでもよかったんです。24時間生放送でアイドルが見られる、ただそれだけの動機で見ていました。つまりジャニーズは客寄せパンダってわけですが、その効果は存分に発揮されていたかと思います。ちなみに昔はV6が好きでした。学校へ行こう世代ですからね。

障害者をダシにしてチャリティー…あれ?精神障害は?

f:id:cookieheart:20180826124535j:plain

そもそもこの番組訳が分からないことが多いです。とくに意味不明なのが芸能人の100キロマラソン。あれやって誰が得するんですかね?芸能人が何しようとこっちの生活には何も変わりがないのですが…100キロマラソンなんかしなくてもいいから募金行脚でもすればいいのに。ただ苦しそうに走り回られても別にどうでもいいです。勝手にやれって感じです。

「100キロマラソンを完走する姿に感涙」というのがもうお涙ちょうだい募金ちょうだいチャリティしてくれっていう下心が見え透いていて、昔の日本ならそれは通じたのかもしれませんが、今時だとほんとに「はあ??」です。走りたければ勝手に走れよって感じですし。「見てる人に勇気と感動を」と言われても、ただ走ってるだけの人に別に何も思いませんし。番組の企画でやらされてかわいそうだな、としか…。

あと障碍者×有名人みたいなコラボ企画も嫌いです。単体では数字稼げないから大物有名人と掛け合わせて視聴者を呼び寄せるんでしょうけど、そのためにギャラどれだけ積んだのかな…とか考えるとうんざりします。この番組ノーギャラじゃないんでしょ?じゃあ募金したところでプラマイ考えると…はあぁってなります。

なんというかあの番組の「障碍者だって一所懸命に生きているんだよ!ぼくたちのなかまなんだよ!!」という押し付けがましさが本当にうっとうしい。あと、障害者の中でも「チャレンジしている人」しか取り上げないのが嫌い。そりゃ日常生活を写しても華がないから、スポーツなり芸術なりの挑戦をしている人を企画に取り上げるもんでしょう。でも、そうじゃない…「取り上げてすらもらえない」人が大多数であることを、この番組は伝えられているのでしょうか。不安です。

 

精神障害は?ねえ?精神障害は?

24時間テレビを見るにつけ思うのは「うつ病」「双極性障害」「統合失調症」のような精神障害の当事者の企画が全然出てこないじゃないかということです。しょせんテレビですからね、「見える」ものしか取り扱わないってことですかね、うつ病なんてテレビ見てる人たちからしたら「甘え」「なまけ」「やる気が足りない」でしかないからですかね…要は数字が取れないんですよね。絵面が地味。

『24時間テレビ』に登場しない障害者……精神障害や発達障害はなぜいない?(2017年8月26日) - エキサイトニュース(1/3)

ぶっちゃけ、そりゃ、身体障害の方が絵になりますよ。わかりやすい障碍者ですもん。足が不自由なのに登山するとかさ、野球するとかさ、そういう目に見えた「困難」を乗り越える方が、視聴者はホイホイ食いつきますよ。だってわかりやすい困難克服ストーリーですもん。そういうほうが受けがいいのはわかりますよ。

しかしそれを言うんであれば、24時間テレビって「身体障害」ばかりを取り上げてチャリティを募ってる番組というわけで、発足当初からコンセプトが変わっていないと言ってもいいんじゃないでしょうか。昔はともかく今は精神障害・発達障害なんてうじゃうじゃあふれかえっているのに、そういう人たちをテレビに「出さない」。それは、24時間テレビが「感動ポルノ」としてお金を集めるために適格な人種じゃないからでしょう。

 

じゃあ精神障碍者は24時間テレビで何をするの?

精神障碍者の弱みは「目に見える」何かができないということです。体が動かせない。体の一部分が動かないというわけではなく、脳がダメなのでベッドから上がれない。ほぼ寝たきり。そういう人をテレビ出演させられるかというと、難しいと思います。また双極性も怖い。軽躁状態で「TV出る!出る!!」と言ったあげく、出演が近づいたらうつになって「無理…寝る…」になる危険性もありますから。そもそも出演にハードルがあるわけです。

そして仮に24時間テレビで何かをしたとしましょう。たとえばうつ病患者が某ミュージシャンと競演してライブしたとか、某アスリートとコラボしたとか、そういう企画を放送したとしましょう。そしたら来る反応は容易に想像つきます。

「そんなに元気ならうつ病じゃないだろ」

「甘えるな」

「詐病するな」

「こんなに元気な人間を障害者として金集めに利用する日テレ最低」

…つまり、障害者当事者も「元気じゃん」と攻撃されるってことです。「なんでこいつ、精神病のくせに外に出て元気に遊んでるんだ?病気じゃないじゃん」というツッコミが殺到するでしょう。それが嫌で日テレ側も精神障害を取り扱うのは避けてるのかもしれません…どう取り扱っても叩かれるから。

かといって、ガチうつ病の人の復帰ドキュメンタリーを作ったとしても、見ごたえないと思うんですよね。はっきり言って共感してくれるのは当事者だけで、大多数の視聴者にとっては「はあ?なにこれ」ですから。家を出られない、駅に行けない、電車に乗れない、バスも怖い…うつ病なら共感していただけるかと思いますが、他の人からしたら「甘えるな」「やる気がないだけ」で片付くでしょう。

ガチうつ病の人が少しずつベッドから動けるようになり、社会活動が可能になり、就職できるようになるまでのドキュメント…果てしなく地味です。そりゃもう地味。はっきり言ってブラインドダンスとかと比べてまったくテレビ映えしない。一言で言えば「明るくない」んです。

24時間テレビに求められるのは「明るい障碍者」であり「陰にいざるをえない障碍者」には用はない。だって誰だって、暗い番組なんて見たくないですから。チャレンジする人たちを応援したいですから。そしてその「チャレンジ」はテレビでわかりやすく伝わる手段であるのが望ましい。そうなると精神障碍者なんてお呼びじゃないんです。

 

relax-heart.hatenablog.com

 24時間テレビを見るたびにムカついていたのですが、その原因はこれだと思います。精神障害はテレビ映えしないから取り扱わない、ないものとして扱う、面白くない、暗い。

「家から最寄りの駅まで行く」というのは精神障碍者にとっては大きなチャレンジなのですが、ほとんどの視聴者からしたら「その程度か」「つまらない」「チャンネル変えよ」で終わってしまう。結果的に、チャリティとしての機能が落ちてしまうのです。

だから24時間テレビは毎年毎年元気な障害者を取り扱うんでしょうけど…果たしてこの先、精神障碍者にスポットライトが当たることはあるんでしょうかね。もはや無視できない問題なのですが。

ただ、出ないと出ないで「精神障害だけ差別している」と言われ、出たら出たで「元気じゃん」「あんなの精神障害じゃない」と言われ…非常に扱いづらい存在なんだろうなと思います。

そりゃそうですよね、自称重度のうつ病患者がジャニーズと一緒にキレキレのダンスしてたら「はあ???」って思います。私もそう思います。

TVショーって難しいですよね。視聴者に見てもらえるためにどんな「障碍者」をキャスティングするか…そういう目で見ると、精神障害の優先順位が最低に近いのも仕方ないとあきらめてしまいます。元うつ病の有名人と、うつ病当事者の対談とか、良いと思うんですけどね…元うつを公言している人何人かいますし…。

とりあえず24時間テレビは嫌いです。「明るく」「けなげに」「おもしろく」障碍者を演じなきゃいけないなんてまっぴらごめんだ。