うつアスペ会社員と呼ばれて

うつ病とかアスペルガー症候群とかいろいろ

元彼氏がアスペルガーだった話と、カサンドラにならないための対処法

今週のお題「バレンタインデー」

 

バレンタインが近づいていますね。フリーなわたしには自分用のチョコレートを嗜むための日になっていますが、パートナーがいる女性はチョコレートやプレゼントなどを贈るのではないでしょうか。

 

バレンタインが近いので今回は恋愛の話を書きたいと思います。決して多くはない恋愛経験ですが、結構印象的なエピソードがありました。その中でも今でも忘れがたいものを話してみようと思います。

彼氏がアスペルガーだった

大学時代に付き合っていた彼氏がアスペルガーでした。このことは下記記事でも少し触れています。

 

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 付き合う前から彼は自分のことをアスペルガーだとカミングアウトしていました。当時アスペルガーのことを良く知らなかった私はそのこともよく理解していませんでしたし、普通の人とどう違うのかもわかってはいませんでした。とりあえず会話をする段階では違和感を覚えることはなかったので「まあそういう人もいるんだな」程度にしか考えていませんでした。

 

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ですので付き合うことに関しても特にためらいなどもありませんでした。アスペルガーや発達障害に偏見が無かったというよりかは、単純に無知だったのだと思います。この時点で「アスペルガーの人と交際する」ということへのある種の覚悟を心得ておかなかったのが、後々のトラブルの原因になったのではないかと思っています。

 

 

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また、このころまでわたしは「人を好きになる」という感情を理解することができず、Aセクシャル疑惑を勝手に自分に対して抱いていました。このまま一生誰も好きにならずに、愛することも知らずに死んでいくのだろうか…それは悲しいな…と思っていたわたしは「とりあえず付き合ってみたらなんか変わるだろ」という安易な理由で彼と交際することにしました。結果から言えば、彼を心から好きになることはなかったので、お互いに無理をしてしまったと思うのですが…

 

 

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アスペルガーゆえのトラブル

いざ交際してみると、なんかもうトラブルがちょくちょく起きまくっていて、「この人大丈夫か?」と思うことが増えてきました。アスペルガーと前もってカミングアウトしてからの交際だったので、「もしかしたらこれがアスペルガーゆえのものなのか?」と思いましたが、やはり当時は無知でした。

 

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「発達障害があるとはいえ、これはおかしい!この人はやばい!!」と思うことが多く、それが原因で諍いになることも非常に多かったです。理屈では理解していても、やっぱりイライラしてしまって喧嘩になることが多かったのです。当時の彼には申し訳なかったです…

 

 

 

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自動車運転が下手

車に乗せてもらってデートをすることが多かったのですが、まあ自動車運転が下手。何回も練習していると言っているのですが、それにしても下手。「わたしこの人の車に乗っていると死ぬんじゃないのか…?」と思うことがたくさんありました。

 

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右折でものすごい勢いで突っ込んでいったり、ブレーキのタイミングが遅かったり、赤信号を無視したり…まるでわたしが運転学校を破壊したときのエピソードのようなひどさでした。

 

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 デート中にどこかにぶっつけて車が傷ついたことも何回もありました。「車の運転がもともとすごく苦手」とは言っていて、「わたしも苦手だから大丈夫だよ」と言いましたが、今思えばまったく大丈夫じゃありませんね。お互い発達障害だったんだから、そりゃ運転がはちゃめちゃでもおかしくないですよね、これはひどいです。

 

食べ物の好き嫌いが異常に多い

わたしは好き嫌いはほぼありません。しかし彼は食べられるものが決まっていました。細かいことを言いだすと嫌いなものがたくさんあるのです。味が嫌いだったり匂いが嫌いだったり触感が嫌だったり…いろんな理由で嫌いな食べ物があるようです。いろいろ嫌いなものがあるようですが、チーズのようなにおいのきついものや、生のトマトのようなぐちゅっとした触感のものは特に嫌いだったようです。

 

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ですのでイタリアンで食事をするときはわたしがよくもらっていました。カプレーゼなんかは全部わたしが食べていました。それ以外にも偏食が多く、食べるものが同じようなものに偏りがちなところがありました。食堂のメニューでいつも同じものを頼んでいたり…今思えばこれがアスペのこだわり行動だったのかもしれません、知らんけど。

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服のパターンが決まっている

単にファッションセンスがないというよりかは、スティーブジョブズのあれみたいな…特有のコスチュームを着ているというか…「あの人と言えばこういう服だよね」というパターンが決まっていたかのように思います。

 

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デートで会うたびに「ああ今日もこの服だな」と思っていました。おしゃれに興味が無いというよりは「同じタイプの服を着ることで安心感を得る」ようです。あまりバリエーションの広い服を着ることに執着がないタイプのようでした。これは発達障害の男性には結構あるパターンなんじゃないでしょうか…「同じものを繰り返し好む」というのは基本的によく見られる現象でした。

 

 

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メールのパターンが独特

これが一番困ったのですが、「メールの頻度をもう少し減らしてほしい」といったにもかかわらずメールが一定のペースで来るのが「どういうことだ?!」と不思議で仕方ありませんでした。「今テスト前で忙しいからもう少し落ち着かせてほしい」と言ったのに、さっぱりメールの頻度が落ちてくることはありませんでした。内容もしょうもない感じです。「元気?」とか「何してる?」とか、「今ひま?」とか。

 

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ひまなわけないだろ!!!!!テスト前で勉強してるって言ったじゃん!!!!!人の話聞いてる?!!!!!メールの返事を怒って放置していたら、挙句の果てには電話がかかってくる始末です。

 

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「テストが来週まであるから今は無理」って何回も言い含めてようやく黙る、といった感じでした。わたしももともとメールや電話でべったりくっつきたいタイプではないので、このメール攻撃にはほとほと困りました。用事もないのにいちいち連絡してこなくてもよくない?と思っているので、忙しいときに雑談メールが来るととにかく煩わしいな…と感じています。何度「メールは頻度を落としてほしい」といっても通用しないのには困りました。

 

 

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忘れ物、落し物が多い

これも多くて困りました。たとえば映画のチケットや電車の切符などを買ってもすぐに落としてしまうのです。しかも彼曰く財布も携帯電話もしょっちゅう落としてしまうから予備をいくつも用意しているとのことです。これはちょっと特異なのでは?と思いました。

 

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財布をあまりにも落とすので100均の安い財布しか買わないそうです。プレゼントにそれなりにおしゃれな財布を贈ろうとしましたが「絶対落とすから無理」と言われました。そんなに財布落とすの…?!と驚いたものです。

 

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個人的にはスマホや財布を落とさない一番の秘訣は「バッグを替えない」ことだと思っています。バッグを替えると高い確率で何かをなくします。バッグを持ちかえることによって、何本のリップクリームやブラシ、手鏡、ハンカチなどが消えていったかわかりません。普段使いのバッグは統一しておくことをおすすめします。バッグをローテーションするとマジで何かを失くします。

 

 

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そして忘れ物も多い。時間を守らないことも多かったですけど、そのうえで「今度持ってくるって言ってた本」とか「今度あげるプレゼント」とかも普通に忘れてきてしまっていました。そのうち約束事をすることにむなしさを感じるようになってきました。「どうせ約束しても忘れてくるんだろうな、落し物とかしてトラブルになるんだろうな」と思うと気分が落ち込んでしまうことがありました。

 

 

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そそっかしい人だったので、会計の時に財布からお金をぶちまけてしまって床中に小銭バラバラバラって広がることも多々ありました。一緒になってよく拾ったものです。「こんなにお金落とすか…?!」と思ったものです。やっぱりこういう小さな違和感が積み重なって、大きな疑問に育っていくわけですね…

 

 

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会話がちぐはぐ、噛み合わない

顔を合わせていてもそうだし、メールでもそうだし、電話でもそうでした。こちらの伝えたいことが相手に届いていないし、相手の言いたいことをこちらが理解することもできていない。結局、宇宙人と交信しているような感じで、「これは会話として成立しないわ」って諦めてしまいました。向こうの一方的なしゃべりに付き合わされていると、こちらも疲れてしまいます。応答するのがばかばかしくなってしまいます。

 

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だって彼の応答に対してわたしが返事したとしても、そこでコミュニケーションが成立しないわけですから。本当に「宇宙人と会話している」とはこの状態です。こんなに意思疎通ができない人と出会ったのは初めてで、非常に葛藤しました。「もしかしたら彼のことを理解できない私が悪いのではないか」と悩んだ時期もありました。

 

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今思えば、カサンドラ症候群の兆候もあったかと思います。彼と会うとイライラしたり非常に落ち込んだり、自分一人で振り回されてむなしくなってしまうことが続きました。

 

カサンドラ症候群(-しょうこうぐん, Cassandra Affective Disorder)、カサンドラ情動剥奪障害(-じょうどうはくだつしょうがい, Cassandra Affective Deprivation Disorder)」とは、アスペルガー症候群(AS)[注釈 1]の夫または妻(あるいはパートナー)と情緒的な相互関係が築けないために配偶者やパートナーに生じる、身体的・精神的症状を表す言葉である[1]。アスペルガー症候群の伴侶を持った配偶者は、コミュニケーションがうまくいかず、わかってもらえないことから自信を失ってしまう。また、世間的には問題なく見えるアスペルガーの伴侶への不満を口にしても、人々から信じてもらえない。その葛藤から精神的、身体的苦痛が生じる[2]という仮説である。

カサンドラ症候群 - Wikipedia

 

 一方通行のコミュニケーションに疲れ果ててしまい、「なんでこの人と付き合っているんだろう?」という気持ちになってしまいました。デートを重ねても心理的距離が近づかなかったので、結局こちらから別れを告げることになりました。私自身もアスペルガーの本など読んで彼の症状を理解しようとは思いましたが、受け入れられるほどの大きなキャパは当時の自分にはありませんでした。まあ、そんな自分がのちのちアスペルガーと診断されるとは、思ってもいませんでしたがね。

 

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アスペルガーに対して無知だった

別れた原因に関してですが、やはり「アスペルガーに対して無知だった」というのがあったと思います。自分が適当な気持ちで「アスペルガーでも別にいいよ、付き合おう

」とOKし、その後「別にアスペルガーでもなんとかなるだろ」と勉強することを怠り、自分なりのコミュニケーションが通じると誤解していたのがよろしくなかったのだと思います。

 

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なんにしてもトラブルの原因と言うのは無理解や無知から始まると思います。自分の経験や知識だけでどうにかなると思い込み、当事者のことを良く知ろうと思わなかったことが別れを呼び寄せた、というか、うまくいかなかった要因だと思います。

 

 

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そして自分のキャパが小さかったのも原因です。彼の数々のやらかしに関して「もう、しかたないな~」くらいで流せる器の大きい女性だったら別なのですが、わたしは細かいことにイライラしがちだったので「この人はどうしてこんなことをするんだろう?」と目くじら立ててばかりでした。そして会うたびにストレスをため、喧嘩が増え、どんどんすれ違いが大きくなりました。

 

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彼にとってはアスペ特有のロジックに従って行動しているだけなので自然なのですが、わたしにとってはもう意味不明だったのです。当時の自分にとっては理解に及ばない存在だったのです。そこをちゃんと心得ずに付き合いを続けようと思ったことが失敗だったと思います。発達障害のパートナーになるなら、それなりの心のキャパの大きさと、発達障害に対する理解は必須だったのではと思います。

 

 

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カサンドラ症候群にならないために

アスペルガーなどの発達障害の人のパートナーの中には、コミュニケーションの不成立によって精神的・肉体的に症状が発生する人がいます。これをカサンドラ症候群というそうです。わたしも彼と交際していた際は、彼が意味不明すぎて自分まで心を病みそうになりました。

 

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「どうして彼はこんなことをするんだろう、わたしが悪いのか?私の伝え方が悪いのか?どうしたらお互いのにコミュニケーションが通じるようになるのか?」とぐるぐる悩みました。そして出した結論は「もうついていけない。さようなら」ということでした。夫などもう結婚している人ならともかく、まだ付き合って日が浅かったので、もうこれ以上関係を続ける気にはなれなかったのです。

 

 

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カサンドラ症候群は、発達障害のある者のパートナーにはよく発生するそうです。個人的には、以下のことに気を付けることが重要かと思います。

相手のマイルールを知る

発達障害のある人は多かれ少なかれマイルールを持っています。特定の服しか着ないとか、特定のモノしか食べないとか。わたしにも多少あります。香水の匂いが大嫌いとかうるさい場所が苦手とかそういうこともあります。相手がどういう特徴を持っているのか、聞き出してみるといいと思います。何かしらのこだわりがあると思いますので、そのへんは受け止めましょう。さすがに「コメもパンも無理」とか言われたらきついですけど…

 

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世間のルールを強制しない

発達障害のある人は「普通」から脱線した人たちです。わたしもそうですが、物心ついたころからずっと「生きづらさ」を抱えてきました。普通に生きたいという気持ちはあるのですが、どうすれば普通になれるのかがよくわからないのです。特に、明文化されていない世間のルールなどを察することが本当に苦手なのです。

 

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 このような人たちに世間でいうところの「普通」を押し付けても理解してもらえる可能性は低いです。「普通こうでしょう?」とか「常識的に考えたらこうだよね」とか言われても、その基準がよくわからないのです。ですので、自分の中での「世間のルール」みたいなものを相手に要求しても、まず通用はしないと思っておいた方がいいでしょう。世間のルール、と言われても、目に見えないものはわからないのです。

 

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他人と比べない

他のカップル、夫婦と比べて自分たちのコミュニケーションはうまくいっていない、だからだめだ、もっとちゃんとしなきゃ、といって、相手にコミュニケーションの改善を求めてもうまくいかない可能性が高いです。

 

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「ほかのカップルの普通」なんてものは理解できないのです。「普通」ができないのです、わからないのです。ですので、「〇〇くんはああなのにどうしてあなたはだめなの」みたいなことを言っても喧嘩のたねにしかなりません。個性的と言う言葉だけでは片づけられないのが発達障害の大変なところです。

 

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努力だけで変えられる部分もあればそうでもない部分もあります。ほかのカップルはこうなのにどうして自分たちはこんなんなんだろう…とかストレスをため込んでしまっては、お互い疲弊してしまいます。あくまで自分たちの付き合いはこうなのだ、と割り切る覚悟が必要でしょう。いわゆる世間によくあるカップルストーリーは期待しない方がいいと思います。「普通」が通用しない世界ですので。

 

アスペとの恋愛は難しい

短い期間でしたが、本当に大変でした。彼を理解しようとすればするほど意味不明の領域になり「なんなんだこの人は?!」と困惑することの連続でした。アスペの方と恋愛する場合には、それまでの常識が通用しなくなる可能性の考慮しておいてください。

 

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私自身もアスペなので、たぶん普通の女性とは違う変な感覚を持っていると思います。感覚過敏があるので、マフラーとかアクセサリーをプレゼントされても付けられない、金のかけがいがない女ですし。

 

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カサンドラ症候群になって苦しむ前に、相手から離れることも手段の一つだと思います。つらい気持ちを抱えたまま結婚したりすると、その先さらにしんどい思いをしかねませんので。それは逃げでも裏切りでもなく、自分の身を守るための手段だと思います。だって、本当に大変ですもの。

 

 

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それでもパートナーになってずっと一緒にいようと思うのであれば「普通を押し付けない」「相手のルールを知る」「他人と比べない」くらいのことはいつも肝に銘じておく方がいいと思います。程度の違いはあるかと思いますが、やはりASDはコミュニケーションに難がある人が多いのです。

 

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そういう人と、高度なコミュニケーションである「恋愛」をこなすには、それ相応の覚悟と体力と気力が要ります。わたしはそれに耐えられる気がしなかったので逃げ出してしまいましたが、ASDのパートナーと寄り添いたいと思う方は、このへんのことを心得ておいた方が、悔いない恋愛をすることができると思います。